イベントレポート
場所:兵庫県西宮市の甲山自然の家
主催:世界のボードゲームを広める会ゆうもあ
参加者:67名(スタッフを含む)(大人37名 子ども30名)
スタッフ:14名
ライター:富本尚志
2006年5月5日、お昼を済ませた私は『Betrayal at House on the Hill』(以下『BHH』)と『Shadows Over Camelot』(以下『SOC』)の入った鞄を持って勇躍バスに乗り込んだ。目指すは特定非営利活動法人世界のボードゲームを広める会ゆうもあ(以下「ゆうもあ」)の西宮ゲーム合宿。今年で4回目になるそうだが私自身が参加するのは初めてである。旅程は2泊3日。13時ころ宿所になる「甲山自然の家」に無事到着。
イベントチームスタッフ清水さんらの出迎えをうけ、受付を済ませて他の参加者が到着するのを待つ。程なく、本日から参加の面々が続々到着する。
私は普段スタッフとして「大阪のゲーム会」に参加しているので、顔なじみの人もいますが実際にお会いするのは初めての方もけっこういらっしゃいましたね。
でも目的が同じなので、すぐ打ち解けて話ができるようになりました。こういうときにゲームって遊ぶ道具だけではないのだなあ、と感じます。
さて、集まってくるとやっぱりゲームですね。本来の西宮ゲーム合宿は6日からなので、この日はまだスタッフの構成率が高いです。
『乗車券:メルクリン』、『ラムと名誉』など比較的新しいゲーム主としてプレイされていましたね。
でもやっぱり圧巻は名ゲーム『カタン』をジオラマで表現した『立体カタン』。『カタン』のファンならずともゲームを趣味とするものなら一度はみてみたいものです。早速プレイされていました。確かに普段のゲーム会ではなかなかできませんからね。
一方、子供たちには『カラバンデ』、『カロム』がうけたようです。特に『カロム』はこの合宿を通じてコンスタントに動いていましたね。このように物理的に重くて持ち運びがゲームを複数じっくり遊べるのも合宿ならではでしょう。
なお、私が遊んだのは『BHH』、『SOC』数回ずつ。ひとしきり遊んだところで夕食、入浴時間。
ちょうどいい人数だったので、全体ゲームは『汝は人狼なりや?』。このゲーム初めての人が多いので人狼と預言者だけのシンプルなルールで行ないます。ゲーム自体はフジテレビ系列で放映していた『SPY 2/7』と同じです。1回目は大人3人が人狼になったのですが、ゲームに慣れていないせいか、とにかく受け答えで噛みまくり、あっさり人狼全滅。面白いということでもう1回。今度は子どもたちに人狼があたりましたが、彼らはうまかったです。必要なことだけ話しあとは目立たないようにだんまり。大人たちも「うちの子に限って」と思ったのかどうかしりませんが村人同士疑いあい、人狼が全部生き残って完全勝利。まあ、私も人の親ですから気持ちはわかりますよ。
パーティゲームは『この色何色』。どうやら「夢はバラ色」じゃなかったようですね。
さて、夜も更けたので就寝する人は部屋に戻り、まだ遊びたりない人だけ「ゲーム部屋」に指定されたところでゲームをすることに。って、ほとんどゲーム部屋にいるじゃん。ここでも比較的時間のかかる『ハチエンダ』や入手難の『キャントストップ』など遊ばれていました。こういった通常のゲーム会ではほとんど遊べないゲームがプレイできるのも合宿ならではですね。
なお、私が遊んだのは『BHH』、『SOC』数回ずつ。キャメロット城が最後に落城したのが午前2時半。ここで私は寝ましたが、まだまだゲームは行なわれていたもようです。
翌朝7時半に朝食を済ますと早速ゲーム開始。今日が本来の合宿の始まりである6日で続々と参加者が到着。またこの日は『カラバンデ』を5個同時に使ったオーバルコースが第2研修室に設置されました。おそらく日本で初めての試みでしょう。
午後は人数が増えたので食堂で『ピクショナリー』。アクションなど難しいお題にはみな苦戦していたようですが、笑い声と歓声の絶えない良いゲームであることを改めて実感しました。
次に、昨日、衆目を集めた『立体カタン』が2セットに増殖。食堂で『立体カタン』2セットが同時にプレイされるというこれもおそらく日本で初めての光景でしょう。
おかしいなあ、『立体カタン』って世界で2500個の限定生産じゃなかったっけ。残りのみなさんは5日も使った第1会議室でゲームをしました。
『ダイスラン』、『モダンアート』、『ドキドキわくわく相性チェックゲーム』など引続きゲーム会ではあまり見たことのないものが多かったですね。
え、私ですか。私が遊んだのは『BHH』、『SOC』数回ずつ。このあたりで既に何回遊んだのかわからなくなってきていました。
夕食まで思い切り遊んで、入浴後は60余人に膨れあがったみなさんで全体ゲーム。簡単な自己紹介をしてもらったご家族を中心にチームを組んでもらって、まずは『垂直飛びラックオー』。スタッフの日頃の運動性能が試されるゲーム。でも、いくら飛べるからって天井に貼り付けようとして「記録なし」はないよね。次に『ゆうゲーム所持ラックオー』。ご家族単位で1番多く所持されているのが『ブロックス』だったのは納得のいくところでしょう。しかし、100個以上ゲームを持っているご家族が複数あったのには驚きました。少なくとも私は100個持ってないですよ。またパーティゲームの定番『フラッシュ』も簡易なルールにして遊んでもらいました。どうやら、世界で一番偉いのはアメリカのブッシュ大統領らしいです。この日は最後の『かぶっちゃやーよ』で高得点をたたき出した「ゆうもあスタッフ」が優勝。いやあ、みなさんすみません。
5日と同様に就寝する人は部屋に戻り、まだ遊びたりない人だけ「ゲーム部屋」に指定されたところでゲームをすることに。
あれ。1階の部屋を片付けていたら、私のゲームが無い…。もしやと思って2階の「ゲーム部屋」に上がってみると、ちゃんと『BHH』も『SOC』もテーブルの上に鎮座していました。「富本さん、遅い〜」、「いやあ、すまん、すまん」って、なんで私が謝らないといけないのだ。結局私は『BHH』、『SOC』数回ずつ。
この夜は『カタン』組が最もヒートアップしていまして午前6時半までゲームをやっていたそうです。その1時間後朝食をとることになるのにね。
さて最終日の7日。朝から予定されていた散策(ここは「自然の家」であることを想い出していただけるとありがたい)は折悪しく降ってきた雨のために中止。
でも、もうすっかり馴染んでくださったご家族同士でゲームしてもらったので良かったかな。この日は朝から声が枯れ、子供さんたちから「富本さん、しんどかったら『BHH』や『SOC』をしなくてもいいよ」と心配される始末。持ち前の反骨精神で「いや、このくらいはなんともない、ゲーム始めるよ」。で、結局、私は『BHH』、『SOC』数回ずつ。ええ、思いっきり後悔しましたとも。
昼食後の全体ゲームは『6ニムト』、スタッフがゲーム会で付けている「ゆうもあ」特製の缶バッジが賞品としてもらえるのです。ここでも勝敗はまあ別として、悲鳴歓声が交錯しておりました。
その後ちょこっとゲームをして15時から全員で使った場所の清掃。ご協力ありがとうございました。この値段を維持するために種々ご協力くださってみなさんありがとうございます。15時半に理事長の挨拶でお開きになりました。
最後に私は今回の合宿中、ほとんど『BHH』、『SOC』をしていたので、覚えている範囲で遊ばれていたゲームを列記しておきます。『12星座ゲーム』、『カリフォルニア』、『ボーナンザ』、『ラッツィア』(ラベンスバーガー)、『ピーナッツ』、『ラー』、『シンペイ』、『将棋』、『囲碁』、『ロボトリー』、『コリドールキッズ』、『ブロックスデュオ』、『セット』、『ダイアモンド』、『プエブロ』、『ウボンゴ』、『ダミー』、『フェットナップ』、『ドクロと宝箱』、『ハイパーロボット』、『トランスアメリカ』、『カルカソンヌ』、『ジャンボ』、『フラックス』、『魔法の掃除機』、『ノミのサーカス』、『コヨーテ』、『プエブロ』、『大人気ないPIT』、覚えているのはこのくらいですね。
実際はもっとたくさんのゲームがプレイされているでしょう。全体を通して、今回は「ファミリーの力」をひじょうに強く感じました。この力はいわゆるサークルゲーマーのそれを大きく凌ぐのではないかと思います。この力が「ボードゲームを広めることに作用していけばいいな」と祈念しつつこのレポートをおきたいと思います。では、また「ゆうもあ」の各局面でお会いくださいませ。失礼します。